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2015年11月28日(土)

きょうの潮流

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 「民主主義ってなんだ!」。学生団体のSEALDs(シールズ)のメンバーがデモで発するコールを題名にした本は、書店での売れ行きもいいようです▼70年前に戦争が終わって数年間、民主主義を求める国民の声が澎湃(ほうはい)と起こりました。それに応えるように岩波書店は、1947年から若い世代の「新しき歩みのために」と、パンフレット風の小冊子を順次発行しました▼最後の巻の『民主主義革命』を執筆したのは、当時32歳の歴史家、鈴木正四(まさし)さん(2001年没)。占領軍当局の検閲が厳しい時代でしたが、「徹底した民主主義革命、それが日本の明るい将来を約束する」と書き上げました▼ロシア革命や進行中の中国革命には、大幅削除の「要請」がありました。イギリス革命、フランス革命の叙述が膨らみました。民主主義の思想・内容・原動力が生きいきと描かれ、初版だけで1万部、3刷まで増刷されました。“民主主義はこれだ”と、教師を通じて多くの若い世代に伝えられました▼「民主主義革命の歴史で、パンフレットは大きな役割を果たした」と書いた鈴木さん。無名の筆者の言葉を数多く引用しました。「思想家のように体系だってなくても、実践の中で社会を変革する本物の思想が出ている」と後日、学生に話していました▼戦争法に反対し、自分の言葉で発信する若い人たちの発言にも、社会変革、自己変革の思想がちりばめられています。豊かで、教えられることが多いのも、たたかいの中から生まれた言葉だからでしょうか。


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