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2015年11月26日(木)

非正規 産休さえとれず

育休も取り職場復帰は24%

マタハラnetが会見

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 妊娠、出産を理由に会社で不当な待遇を受けるマタニティーハラスメント(マタハラ)をなくそうと活動するNPO法人「マタニティハラスメント対策ネットワーク(マタハラNet)」が調査した「2015年非正規マタハラ白書」が25日、発表され、同団体の代表が厚生労働省で記者会見しました。

 調査は、非正規雇用で働きながら妊娠した経験のある20〜50歳の女性を対象に、9月2日から18日までインターネット上で行われました。有効回答数は158人。

 「非正規社員でも出来れば産休(産前産後休暇)・育休(育児休業)を取得、働き続けたかったと思いますか」という問いに対し、81%の女性が「はい」と回答。しかし実際に産休・育休を取得して職場復帰できたのは、そのうち24・2%でした。

 非正規雇用を含め、どの女性にも保障されている産休を取得しなかった理由に、上司から退職するよう促され自己都合で退職したり、雇い止めされた人が54・9%。「非正規社員には制度がない」などと言われた人が21・6%にのぼりました。

 育休を取得しなかった理由として「産休すら取らせてもらえず、育休までたどり着けなかったから」が56・9%と突出。育休どころか産休すら取得できない実態が浮かび上がりました。

 非正規でも産休や、「要件(別項)」を満たせば育休が取得できると認識している人は約8割にのぼりました。

 マタハラNetの小酒部(おさかべ)さやか代表理事は「制度を利用できると知っている労働者が多く、明らかな障害は企業側にある。『制度を利用させたくない』という意思の表れだ」と述べました。

 小酒部氏は、育休が取得できずに退職に追い込まれると女性は、「育児休業給付金」と、「子どもを保育園に入園させ職場復帰する機会」の“二つのハシゴ”がはずされると指摘し、正社員と同等の待遇を求めました。

 マタハラNetがインターネットで取り組んだ「非正規の育休取得のための3要件緩和を求める署名」に1万2040人が署名し、同日、厚労省に提出しました。


 非正規社員の育児休業取得のための3要件 (1)同一事業主に1年以上継続雇用されている(2)子の1歳の誕生日以降も雇用が見込まれている(3)子が2歳になるまでに契約期限がきた場合、更新の可能性がある。


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