2015年11月23日(月)
外遊三昧の安倍首相
通常国会閉会以降、のべ27日
安倍晋三首相はマレーシアでの東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓3カ国首悩会議などへの出席を終え、23日に帰国します。
通常国会が事実上閉会した9月25日以降、安倍首相が外遊に出ていた期間はのべ27日に達し、訪ねた国は12カ国に及びました。
帰国した安倍首相は6日後の29日には、国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)への出席などのために再び、フランス、ルクセンブルクに向け外遊の途につきます。12月11日からはインドへの訪問も計画しています。
政府・与党は、首相の外交日程を理由にあげて、野党が求める臨時国会開催を拒否してきました。
“外遊三昧”を口実にして、民意と憲法を無視する姿勢です。
安倍首相は23日までの外遊で、米国、英国、ロシア、ドイツ、中国、韓国、豪州、フィリピンなどの各国首脳との会談を重ね、各国首脳に対して、一方的な説明で日本の戦争法(安全保障法制)への支持・理解を求めてきました。
これに対して、安倍首相が野党議員と国会で正面から向き合ったのは10、11日の衆参予算委員会の閉会中審査だけで、たった2日です。戦争法具体化や環太平洋連携協定(TPP)「大筋合意」、原発再稼働の推進、沖縄の米軍新基地建設など、国民への詳しい説明が必要な大問題が山積しているなか、国会での真剣な議論が求められています。
野党による国会開催の要求は憲法53条によるものです。憲法を無視し、国民に背を向け、2カ月余りの間に約1カ月も外遊に飛び回る首相。見識が問われています。
(山田英明)
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