2015年11月14日(土)
九条の会講演会 鶴見氏の志継ぐ
憲法に日本の生きる道
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「九条の会」は13日夜、同会呼びかけ人の一人で今年7月に93歳で亡くなった哲学者・評論家の鶴見俊輔さんの志を受け継ぎ、戦争法を廃止し憲法9条を守る新たなたたかいに歩みだそうと、講演会を東京都内で開きました。
「今、立憲主義と9条の危機に立ち向かう」と開かれた講演会。「九条の会」呼びかけ人で作家の大江健三郎氏と澤地久枝氏、ノーベル物理学賞受賞者で京都大学名誉教授の益川敏英氏、作家の森まゆみ氏らが話しました。
益川氏は、「鶴見先生を亡くしたことは痛手。これから9条をめぐって一大決戦をするとき、先頭に立ってほしかった。立ち位置がぶれない、心の恩師だった」と語りました。そして「安倍首相は日本が戦争ができると言っているが、憲法は絶対にそう読めない」と批判し、憲法前文は「涙が出るほど美しい」と述べ、そこにこそ日本の生きる道が書かれていると強調しました。
森氏は、地域雑誌『谷中・根津・千駄木』を通じた鶴見氏との交流を語り、『思想の科学』の編集や九条の会など鶴見氏の活動は日本の思想に残るものだと述べました。鶴見氏の言葉を忘れずに「私たちの暮らしを壊すものとたたかいたい」と語りました。
鶴見氏の妻、貞子さんがあいさつ。小森陽一事務局長が「憲法九条を守るために新たな飛躍を」とのアピールを提起しました。