2015年11月13日(金)
大阪ダブル選 ネット討論
橋下「維新」が壊した教育・財政
柳本市長候補、くりはら知事候補 再生の道主張
22日投票の大阪府知事・大阪市長ダブル選の候補者討論が11日夜、インターネット動画サイト「ニコニコ生放送」の企画で行われ、激論が交わされました。
市長候補の討論では、維新の会の吉村洋文候補がカジノを中核とするIR(統合型リゾート)について「ギャンブル依存症については解決すべき問題があるが、ぜひとも誘致すべきだ」と主張しました。
反「維新」の立場に立つ柳本あきら候補は、国政でも「いまだに法案が可決される状況に至っていない。その過程を見定めず、大阪で方向性を示すことはありえない」と指摘。「大阪は大阪らしく独自の経済対策を打つ必要がある」と述べました。
教育について柳本氏は、貧困の連鎖を止めるため、とりわけ幼児教育に重点的に投資する考えを表明。さらに、教員加配などで小学校低学年の学ぶ環境を整え、地域全体で子どもたちを育むような取り組みも進めていきたいと語りました。
橋下市長の肝煎り施策だけを抜粋して教育予算を6倍に増やしたかのように語る吉村氏に、柳本氏は、大阪の教育の実態は「良くなっていない」と指摘。1000人当たりの不登校児童数が大幅に増え、暴力行為発生件数に至ってはワーストワンとなっている現状を見たときに「維新」の「教育改革」は「現場を混乱させたにすぎない」と述べ、その最たる例として不祥事などで学校を荒らした公募民間人校長を挙げました。
府知事候補の討論では、反「維新」のくりはら貴子候補が、橋下・松井「維新」府政が借金を増やし、すでに大阪府が新たな地方債発行に総務相の許可が必要な「起債許可団体」に転落していることを指摘しました。
くりはら氏は「行財政改革は効果検証が一番」と、「都」構想に使った経費のような何の効果も得られなかった事業の無駄を省くと述べ、「二重庁舎の問題も大手前(府本庁)に集約する」と話しました。「大阪経済の低迷の要因は二重行政ではない」と指摘。府立大・市立大の統合についても「十分に検証していないにもかかわらず共同設置という形で拙速に結論を出すべきではない」と訴えました。