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2015年11月11日(水)

主張

財政審・教員削減論

日本を“教育貧困”にするな

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 国の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)が、小中学校の教職員定数3万7000人の大幅削減を検討しています。教育が大変なときに先生の数を減らしていいのか。未来への先行投資をやせ細らせて日本の将来は大丈夫か。政治のあり方が問われています。

低すぎる教職員配置水準

 財政審の議論は、現在の教職員配置の水準を据え置き、子どもの数の減少に応じて教職員定数を減らそうというものです。

 しかし、現在の教職員配置の水準自体が低すぎるのです。日本の教員1人当たりの子どもの数は経済協力開発機構(OECD)諸国平均を上回っています。そのため1学級あたりの子どもの数の平均は、小学校の場合28人で、OECD平均21・6人に比べて6・4人も多くなっています。中学校では9・3人も多くなっています。

 しかも、教育をめぐる状況が様変わりしています。貧困と教育格差の拡大、親の労働環境の悪化、発達障害のある子どもの増加、外国からの児童生徒の増加、いじめや校内暴力の深刻化、過去最高水準にある不登校―こうした変化は、昔では考えられないようなさまざまな対応を教職員に求めています。日本の教員の負担は世界の中でもっとも重く、昨今の「上からの教育改革」とあいまって、限界に達しつつあります。

 あまりに低い教職員配置の水準を今後も続けるというのは、国の教育条件整備の責任をなげすてる以外のなにものでもありません。財政審の言う通りになれば、全国の自治体ですすめてきた地方独自の少人数学級も危うくなります。

 だからこそ、国の中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)は「各学校の厳しい実態を無視した、あまりにも非現実的なもの」「暴論であると言わざるを得ない」と痛烈に批判する異例の「緊急提言」を採択し、PTAの全国組織である日本PTA全国協議会も「複雑・困難化する学校現場の実情を無視した無責任な議論」と、教職員定数の削減に反対する「緊急要望書」を決議しました。

 すでに国会ではこの6月、衆院文部科学委員会と参院文教科学委員会が財政審の議論を「到底容認できない」とした、教職員定数充実を求める決議をそれぞれ全会一致であげています。

 子どもたちの変化をみても、世界の流れをみても、教職員定数を増やすことは国の最優先課題のはずです。なかでも、安倍晋三首相が2月23日、日本共産党の畑野君枝衆院議員の質問に「さらに35人学級の実現にむけ努力をしていきたい」と答弁したように、35人学級の全面実施は重要です。

35人学級の決断せまろう

 教育は未来への投資です。いま日本は経済活動が縮小し、非正規雇用が4割を超え、多くの国民が将来に不安を感じています。そんなときこそ、教育に力をいれて未来をきりひらく―それこそ「国家百年の大計」です。少子化のいまこそ、重い負担なしに教育条件を世界水準に引き上げる絶好の機会です。

 日本の教育予算はOECD諸国のなかで最低レベルです。それをさらに削り、日本を“教育貧国”にしてはなりません。声をあげ、教職員の定数増、35人学級の実施を決断するよう、政府にせまろうではありませんか。


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