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2015年11月4日(水)

日米「同盟調整メカニズム」設置

防衛相会談 軍軍間調整所も

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 日米両政府は3日、今年4月に再改定された日米軍事協力の指針(ガイドライン)に盛り込まれた「同盟調整メカニズム」(ACM)と「共同計画策定メカニズム」(BPM)を設置し、運用に入ることで合意しました。自衛隊と米軍の「軍軍間の調整所」の設置と「共同計画の策定」を公式に打ち出しました。新ガイドラインと戦争法の具体化を進め、日米の軍事一体化をさらに強化するものです。

 中谷元防衛相とカーター米国防長官は同日、マレーシア・クアラルンプールで会談。防衛省は、同日の会談で両氏が新ガイドラインを具体化する第一歩として「同盟調整メカニズム」の「設置を歓迎した」との文書を発表しました。

 「同盟調整メカニズム」では、平時を含め、日本への武力攻撃に至らないグレーゾーン事態、日本有事などの緊急事態までのあらゆる段階における日米の調整の枠組みを新設。自衛隊・米軍の幹部による「共同運用調整所」を設けるとともに、陸海空の協力については各部隊の代表による「各自衛隊および米軍各軍間の調整所」を設置します。

解説

戦争法始動へ日米共同宣言

 「同盟調整メカニズム」の運用合意(3日)は、世界中で米国の戦争に切れ目なく自衛隊が参加・協力する戦争法メカニズムの始動の宣言です。日本共産党の小池晃参院議員が戦争法案審議中に暴露(8月11日)した自衛隊統合幕僚監部の内部資料に、「平時からの同盟調整メカニズム」の設置、軍の運用調整を行う「軍軍間の調整所」や、「共同計画策定メカニズム」の設置が明示されていました。今回の合意はそれを「実証」。自衛隊が作戦立案・運用の両面で平時から全面的に米軍の指揮下に入ることを明確にするものです。

 統幕内部資料では、南シナ海での共同監視活動と、(米軍)装備品防護を「検討」すると明記していました。今回の日米会談で、南シナ海での米軍の軍事行動について中谷元・防衛相が「支持」を表明し、共同訓練の実施も確認しました。共同訓練中の米軍防護のための武器使用は戦争法の核心の一つ。中国との軍事的緊張を高める危険があります。

 (中祖寅一)


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