2015年11月3日(火)
旭化成「不正は複数名」
会社ぐるみを調査
くい工事 横浜の担当者は19件
旭化成建材のデータ改ざん問題で親会社の旭化成(東京都千代田区)が2日、都内で記者会見を開きました。平居正仁副社長らが過去10年間のくい工事3040件にかんする調査の進ちょく状況を報告。横浜市都筑区の傾いたマンションの現場代理人の他にも「複数名」によるデータ改ざんが確認されたとしています。
「管理責任を感じている」「会社ぐるみではないか調査している」―。平居氏は苦しい回答に追われました。
横浜の担当者が関与した43物件で当該マンションを含む19件で、データの改ざんがあったことが分かりました。現在まで「傾きやひびの不具合の報告はされていない」(平居氏)。データ改ざんに至った背景や動機については「調査中」としています。
社内調査委員会などが進める現場代理人らへの聞き取り調査では、改ざんは認めるものの、意図をもって隠したことは「否定」したり、「データが何日分もたまってしまって抜けた部分をコピーした」などと証言しているといいます。
全3040件の調査については、学校、医療、福祉施設などを優先し、2858件で元請建設会社への調査依頼を送付しています。
平居氏は調査の「途中経過」を理由に「複数名」の人数を明らかにしませんでした。同社は11月13日に最終的な調査結果を公表するとしています。