2015年11月1日(日)
新しい民主主義始まる
立憲デモクラシーの会 シンポ
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集団的自衛権行使容認に反対する学者でつくる「立憲デモクラシーの会」は10月30日、東京都内でシンポジウム「安保法制以後の憲法と民主主義」を開催。約800人が参加しました。同会共同代表の樋口陽一東京大学名誉教授があいさつし、立憲主義回復への「長期戦」を呼びかけました。
4氏がパネリストとして発言。「“憲法論より安全保障論議を”ともいわれたが、政府が情報を独占し、9条なしでは政府との対等な議論も不可能だ」(杉田敦法政大学教授)、「人々が立ちあがったのは、新しい非暴力の参加民主主義。この運動は継続している」(五野井郁夫高千穂大学准教授)、「政権は“法は守るべきもの”という前提を共有しないが、国民は急速に『立憲デモクラシー』を自分のものにしてきた」(青井未帆学習院大学教授)、「デモに“喜んで、公共への義務として”参加する人々の広がりは政治を変えるエネルギーになる」(山口二郎法政大学教授)と語りました。
杉田氏が、選挙での多数維持を狙う政権側の「争点操作」の危険性を指摘すると、五野井氏が政権の思惑に反し野党が躍進した欧米の事例を紹介。青井氏は最近の判決を例に最高裁が世論を注視していると指摘するなど、活発な論議が交わされました。議論は「自主規制」の広がりや沖縄基地問題にも及びました。