2015年10月31日(土)
封筒の印刷 「憲法守ろう」黒塗り
東京・日野 市長「誤解与えた」
東京都日野市が市の封筒に印刷された「日本国憲法の理念を守ろう」の文字を黒く塗りつぶしていた問題で30日、同市は「消す必要のない箇所を誤って消した」として、未使用の封筒500枚を処分することを明らかにしました。同市は同日、ホームページに大坪冬彦市長の「市民に誤解を与えた」とするコメントを発表しました。
問題になったのは、2010年に作製した幅12センチ・長さ23・5センチの封筒です。封筒はデザインが変更され、現在は憲法の文言が入っていないものを使用しています。
市によると、今年に入り、同市緑と清流課内で、10年作製の封筒が大量に保管されていたのが見つかりました。同課では「できるだけ現行に近い形で使う」として、憲法の部分を消して使うことにしました。2月以降、700枚〜800枚を使用しました。
大坪市長はコメントで、誤った事務処理で市民に誤解を与えたと遺憾の意を表明し「憲法をはじめとする法令を順守することは、市政の基本であり、これまでも、そして今後も、憲法をはじめとする法令を順守して市政を運営することに、いささかも揺るぎがない」と表明しました。
日本共産党市議団は同日、荻原弘次副市長に原因究明と市民への経過説明を求めました。