2015年10月30日(金)
法律違反は国だ
辺野古工事強行 抗議、怒り渦巻く
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防衛省沖縄防衛局が新基地建設に伴う埋め立て本体工事に着手した29日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前には早朝から多くの人が集まり、工事の強行は許さないと抗議の声を上げました。稲嶺進名護市長も駆け付け、連帯のあいさつをし、参加者を激励しました。
稲嶺市長は「(工事現場での)文化財の調査も済んでおらず、美謝川の水路変更手続きもクリアされていません。こんな中で、工事に着工することは、法を無視したやり方であり、法律違反をしているのは国だ」と怒りを込めました。
また、稲嶺市長は「私たちは100年以上も使用できる基地を造ることに対して、もうこれ以上苦しめないでと言っているだけです。苦しんでいる人たちが声を出して行動に移していることを日本中、世界中で共有してほしい。そのためにも絶対にあきらめずに、ひるまずに、正々堂々と力を合わせて頑張っていきましょう」と呼びかけました。
「本体工事着工と書いた朝刊を見て、これはたいへんと駆け付けた」という男性も。
北中城(きたなかぐすく)村の女性(69)は、「家で気にしていても何もならないと思って現場に来ました。県民一人一人が知事を支えて一緒に頑張りたい」と話しました。
京都市から来ている大学院生の女性(25)は「知事や県民の声を無視して力づくでやるのはあまりに暴力的。安倍政権は民主主義の土台、根底を覆すことをやっている。日本がアメリカの代わりに戦後の強制接収のようなことをしている」と批判しました。
うるま市の男性(82)は「政府のやりたい放題を止めるためにも、来年1月の宜野湾市長選に勝ちぬいて、7月の参院選で勝って、安倍政権を倒さないと」と述べました。
シュワブ沿岸部ではクレーン車が稼働し、資材が次々と積み上げられていたのが確認されています。
平和市民連絡会の北上田毅さんは、「本体工事の着工をしたと言っているが、疑問」と言い、今日の工事は、米軍兵舎などを解体したときに出たがれきを破砕機にかけているもので、本体工事には当たらないといいます。