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2015年10月24日(土)

維新の党 政党助成金 “大阪派”が請求

権限否定した松野代表の名を使用

6億円交付

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 総務省は今年3回目の政党助成金交付(20日)で維新の党に6億6619万5750円を交付しました。同党を離党した橋下徹大阪市長らと新党結成を画策して除名された“大阪派”関係者が、今回の交付請求で維新の党の印鑑や松野頼久代表の名前などを使っていたことがわかりました。

意図認める

 本紙の取材に総務省政党助成室は、政党の「代表権を有する者」(党首)の氏名などが記載された文書や印鑑証明などの提出がなければ政党助成金の交付請求は受理できないと説明します。維新の党の代表は、5月に松野頼久氏が選出されて以降、変更の届け出などもされていません。また、同党の印鑑や印鑑証明、通帳などは“大阪派”議員らが事実上掌握する大阪市内の同党本部に保管されています。

 橋下氏自身、短文投稿サイトのツイッターで、「東京の国会議員からは、通帳を返せ、印鑑を返せ、金を返せとの要求を受けています」「解党して(借金)支払い後の政党交付金を国庫に返す」と、自ら助成金を使う意図を認めています。

 橋下氏は、9月末までの任期を執行役員会で延長した松野代表に「代表権限はない」と主張し、24日に大阪市内で「臨時党大会」を開き維新の党を「解党」するとしています。自ら否定した“松野代表の「権限」”を使って助成金交付を請求する行為自体、矛盾しています。

法的措置も

 同党の今井雅人幹事長は20日の記者会見で、“大阪派”から通帳や印鑑が返還されず、同党に交付された助成金を動かせない状態を認め、「実務レベルでは法的措置も含めて考えている」と述べました。政党助成法は、政党などが「偽りその他不正な行為」で助成金交付を受けた場合、「当該行為をした者」に5年以下の懲役などの罰則を定めています。

 政党助成金が政治家の離合集散によって争奪の対象となっている実態は、思想信条にかかわらず国民から集めた税金を政党が分け取りする憲法違反の政党助成制度は廃止するしかないことを示しています。

税金もてあそぶ行為

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 政治資金オンブズマン共同代表の上脇博之・神戸学院大教授のコメント

 「分党」の手続きをしない限り、離党したり除名された議員は助成金を受け取れないのが現行の制度です。その制度を変える提案もせず、「分党」の手続きもなく政党助成金を受け取ろうとすること自体、到底無理な行為です。新党結成を画策する議員らが、もとの所属政党に交付されるべき助成金を手前勝手に自らの「新党」に移そうという行為は、醜い争いで国民の税金をもてあそぶものです。


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