2015年10月16日(金)
リニア建設 発生土でダム化の危険
静岡 南アルプスでも調査
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リニア新幹線を考える静岡県民ネットワークは14、15の両日、JR東海が進めるリニア中央新幹線のルート(県内10・7キロ)にあたる県北部・南アルプスの調査に入りました。
調査には日本共産党の本村伸子、島津幸広両衆院議員と辰巳孝太郎参院議員も同行しました。
県内はすべてトンネルで、掘り出される発生土置き場をJR東海は7カ所としていました。しかし4月に、山間部になる扇沢をやめ、大井川河川敷の燕(つばくろ)沢に集約する方針を示し、発生土運搬用のトンネルを西俣非常口から引くことも示しました。
現場付近は紅葉が青空に映え鮮やかでしたが、所どころ山崩れした場所があり、大井川まで土砂を運んでいることが見て取れました。燕沢も上部に崩壊地があり、大井川に流れ込んでいます。
県民ネット共同代表の林克氏は「高さ50メートル、長さ1キロの発生土が積み上がるともいわれます」と説明。対岸にも地滑りした跡があり、崩れたときに発生土とともにダム化しないか危機感を表明します。
宿舎予定地が、がけ崩れの真下にある所も確認。島津氏は「調査すればするほど心配、不安が尽きない」。本村氏は「静岡市街地から現場には車で4時間以上もかかり、環境が守られるかチェックするのも大変。JR東海は具体策を明らかにしていません。データを開示し丁寧な説明をすべきです」と語りました。
西俣非常口予定地にも向かう予定でしたが、大雨で橋が一部流されており断念。昨年の調査も大雨で現場に行けなかった辰巳氏は「大地震で西俣非常口から避難することになった人が安全に下りてこられるか疑問だ」と話しました。