2015年10月8日(木)
改造内閣の8氏
衆院選の公約でTPP反対だった
森山裕農林水産相、林幹雄経済産業相、高木毅復興相、塩崎恭久厚生労働相、麻生太郎副総理・財務相、高市早苗総務相、中谷元・防衛相、遠藤利明五輪担当相
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7日発足した第3次安倍改造内閣の閣僚のうち、前々回2012年の総選挙で、環太平洋連携協定(TPP)に「反対」と公約していた閣僚が森山裕農林水産相はじめ8人いることが、本紙の調べでわかりました。政府・与党は秋の臨時国会を見送りする意向を強めていますが、8閣僚は国民の前で、説明責務があります。
調べたのは、選挙公報と、毎日新聞が候補者におこなった「アンケート」の“輸出入関税を原則ゼロにするTPPへの参加に賛成か反対か”という質問への回答。
今回の改造で就任した参院出身の閣僚3人と、公明党の石井啓一国土交通相を除く16人の閣僚のうち、「毎日」アンケートに安倍首相は「無回答」、河野太郎国会公安委員長は「賛成」、甘利明TPP担当相、菅義偉官房長官ら6人は賛成でも反対でもない「非該当」でした。
5氏の公約は
反対の立場を表明した8閣僚のうち、5人は選挙公報で次のように公約しています。
林幹雄経済産業相=「例外なき関税撤廃のTPP交渉参加に反対します」
高木毅復興相=「『例外なき関税撤廃のTPP』には反対」
塩崎恭久厚生労働相=「更なる自由貿易の推進を図るが、TPPの求める聖域なき関税撤廃には反対する」
麻生太郎副総理・財務相=「農業や医療など『聖域なき関税撤廃』には反対します」
森山裕農林水産相=「日本の国益に反するTPP交渉参加には断固反対!!」
高市早苗総務相、中谷元・防衛相、遠藤利明五輪担当相の3人は、「毎日」アンケートに「反対」と回答していました。
自民党は、前々回総選挙では、各地で「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない」というポスターも張って政権復帰しましたが、自民党全体の公約違反も問われています。