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2015年10月6日(火)

TPP「大筋合意」発表

政府、国民無視の譲歩重ねる

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 米アトランタで環太平洋連携協定(TPP)の交渉を行っていた日米など12カ国は4日(日本時間5日夜)、日程をさらに1日延長して開いた閣僚会合で、交渉の「大筋合意」を確認しました。

 現地から伝えられるところによると、多国籍大製薬企業の利益を擁護する米国と、安価な後発医薬品(ジェネリック)の普及をはかるオーストラリアや途上国が対立していたバイオ医薬品のデータ保護期間について、米国とオーストラリアが妥協案で一致しました。米国が要求を従来の12年から引き下げ、実質8年で折り合ったとみられます。その後、5年を主張してきたチリやペルーとの協議が続きました。

 乳製品輸出大国のニュージーランドが特に日本、米国、カナダに対して求めている乳製品の大幅な市場開放では、ニュージーランドと米国の2国間協議が続きました。

 日米2国間の協議では、日本がさらに譲歩を重ねました。日本は、米国産のコメを対象に年7万トンの無関税輸入枠を新設するとともに、ミニマムアクセス(最低輸入機会)の年77万トンの枠内で米国産のコメの輸入を現状の36万トン程度より実質的に年5万トン増やします。また、オーストラリア産のコメにも年8400トンの無関税輸入枠を設けます。

 米国とともに新しい経済圏をつくることが安全保障に寄与するとする安倍晋三政権は、日米同盟を土台に、多国籍企業本位の米国ルールを共通のルールとして押し付けるTPP推進の先駆けを務めました。そのために、国会決議がTPPの対象から除外するよう求めた農産物重要5品目の扱いを含め、農業生産、地域経済、国民生活を害する亡国の譲歩を重ねました。


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