2015年10月5日(月)
TPP閣僚会合、再延長
大企業本位の合意あくまで追求
米アトランタで開かれている日米など12カ国による環太平洋連携協定(TPP)交渉の閣僚会合は3日(日本時間4日未明)、日程を再び1日延長して、協議を続けることを決めました。日米が推進役になり、多国籍大企業本位のTPP交渉の大筋合意をあくまで追求する構えです。
現地から伝えられるところによると、生産国を確定する原産地規則では、関税撤廃・削減の対象になる自動車本体・部品について、日本が譲歩し、TPP域内での部品調達率を55%へ引き上げることでほぼ決着しました。
バイオ医薬品のデータ保護期間では、多国籍大製薬企業の利益を擁護する米国と、後発医薬品(ジェネリック)に依存するオーストラリアや途上国が対立。米国が要求を従来の12年から実質8年へ引き下げたものの、なお隔たりがあります。
乳製品の輸出大国であるニュージーランドが特に日本、米国、カナダに対して求めている乳製品の大幅な市場開放では、ニュージーランドと米国の調整が残っています。
閣僚会合は当初、9月30日から10月1日までの2日間の予定でした。しかし、延長に次ぐ延長で、閣僚会合終了後に開く共同記者会見が4日(日本時間5日午前)までずれ込む見込みです。