2015年9月30日(水)
火星の表面に流水
生命現存の可能性広がる
火星の表面に今も水が流れていることを示す証拠が見つかった―。米・ジョージア工科大学などの研究グループが、科学誌『ネイチャー・ジオサイエンス』(28日付)に発表しました。火星に生命が現存している可能性を広げるものとして注目されています。
研究グループは、火星の南半球にあるニュートンクレーターの斜面などに、気温が氷点下23度以上になる暖かな季節になると黒っぽい縞(しま)模様が現れることに注目。火星周回探査機「マーズ・リコネサンス・オービター」でこれらの地域を探査して得られたデータを解析しました。
その結果、この縞模様は、過塩素酸マグネシウムや塩素酸マグネシウム、過塩素酸ナトリウムなどの塩分を含んだ水が流れていると考えるとうまく説明できることがわかったといいます。塩分は水が凍る温度を下げる働きがあります。一方、塩分の濃度が高すぎると地球にいるような生物はすむことができないと考えられています。
火星にはかつて大量の水が存在し、いまも地下には存在するとする研究結果が報告されています。