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2015年9月28日(月)

きょうの潮流

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 球界を支えてきた人生に突然の終止符が打たれました。プロ野球選手会の松原徹事務局長。20日、がんで58歳の短い生涯を終えました▼ロッテの球団職員から選手会事務局に転身し27年、事務局長として16年目でした。光の当たらない地道な仕事ながら、表舞台に押し上げられた時期がありました。球界再編で選手会労組が初のストライキを打ったときです▼2004年6月、経営難の近鉄とオリックスの合併話がきっかけでした。オーナーらは他球団の合併も画策し、10球団1リーグ制をもくろみます。これにたいし、「球界の将来に禍根を残す」と当時の古田敦也会長らと立ち上がりました▼以後3カ月間、不眠不休の日々に。球団ごとに選手の意向をくみスト権を確立しつつ、役員の選手と日本プロ野球組織との交渉に忙殺されました。ストか否か。そんなぎりぎりの局面でも誠意が感じられない球団側代表らを前に、「球界の未来を真剣に考えてください。選手たちをグラウンドに帰してあげてください」。思わず怒りが言葉となり涙となりました。9月、世論の大きな後押しを受けストは決行されました▼「選手は尊敬すべき宝」が信条。再編騒動の最中、選手の立場で報じる本紙の記者に「赤旗さん、よく書いてくれていますね」との言葉をかけてくれる温かい人でした▼選手会は12球団の維持を約束させ、いまに至ります。社会にも労組のかけがえのない価値を示してくれました。選手のために走り続けた、その熱い生きざまに合掌です。


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