2015年9月17日(木)
大学進学支出可能に
田村智子氏 生保世帯の奨学金
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日本共産党の田村智子参院議員は8日、参院文教科学委員会で、生活保護世帯の高校生が受ける奨学金を大学への進学のために使えるよう国の基準を改めるべきだと求めました。
福島県の高校生が受けた給付制奨学金が全額収入認定され生活保護費がその分減額された事案について、厚生労働相はこの収入認定は不当だとして取り消しました。これを契機に、同省は、保護世帯の高校生のアルバイト収入や奨学金から学習塾費用をまかなうことを認める通達を出しました(8月6日)。しかし、奨学金から入試受験料や大学入学金など進学費用の支出は認めていません。
田村氏は、アルバイト収入から大学進学費用を支出することは認めており、奨学金も同様にすべきだと主張しました。橋本岳厚労政務官は「生活保護を受けながら大学進学を認めていない保護の扱いなど、慎重な検討が必要」と答えました。
来年度概算予算で高校等奨学給付金の1人目の単価引き上げを盛り込むなど生活困窮世帯への経済的支援の強化を打ち出していることについて、田村氏は、奨学金を受けた保護世帯の高校生が減額の心配なく学習に使えるように基準の見直しをすべきだと要求。下村博文文科相は「高校生への給付金が有効に活用されることが当然必要。関係省庁と連携して高校生等の就学支援の充実を図りたい」と答えました。