2015年9月17日(木)
戦争法案阻止 演劇人も作家も美術家も
駅頭で無言の主張
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「安保法制と安倍政権の暴走を許さない演劇人・舞台表現者の会」は16日朝、首都圏と近畿などの21駅で約300人が戦争法案反対の意思を表明するプラカードを掲げて立つ「サイレント・スタンディング」を行いました。
東京・信濃町駅前では文学座、劇団NLTから30人以上が参加。自民党支持者の男性が「安倍のやっていることはおかしい」と激励しました。「会」の呼びかけ人で演出家の西川信廣さんは「安倍政権の暴走を許さないために想像力を駆使し積極的に行動していきたい」と語りました。
劇団前進座は東京・吉祥寺駅前に20人が参加したほか、公演中の京都、徳島でも行動しました。俳優の紫野明日香さんは「経済的徴兵制が現実の問題になっている。地道に声を上げ続けていきたい」と言います。
東京・田端駅では劇団文化座が25人で行動。呼びかけ人で文化座代表の佐々木愛さんは「民主主義が壊れていく危機感がある。舞台表現者らしい発言の仕方で表現したいと思う」と話しました。
劇団銅鑼から24人が参加した上板橋駅では車椅子の女性が「がんばって」と激励。テアトル・エコーから28人が参加した恵比寿駅では飛び入りの参加者がいっしょにスタンディングしました。
ペンクラブが声明
日本ペンクラブ(浅田次郎会長)は15日、「安保法制審議に民主主義の良心を示せ」の声明を発表しました。声明は「このまま法案を通してよいのか」と問い、「国会はさまざまな意見に耳を傾け、未来のかたちを作りあげるうえで、より多くの民意を反映させる責務がある」と主張。議員やジャーナリストの一人ひとりが誠実さを発揮することを強く求め、民主主義社会が目の前で壊れていくのを決して見過ごすことができない、と訴えています。
文学4団体が宣伝
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日本民主主義文学会・詩人会議・新日本歌人協会・新俳句人連盟の文学4団体は15日、東京・大塚駅頭で安保法案の廃案を目指す街頭宣伝を行いました。
詩人会議運営委員長の小森香子氏が、全国どこでも戦争法反対の意思を示そうと呼びかける詩「意思表示」を朗読。同事務局長の南浜伊作氏が「防衛予算は誰のために」、青木みつお氏が「さようなら安倍さん」、はなすみまこと氏が「総理へ」という詩をそれぞれ朗読しました。
新日本歌人協会事務局長の清水勝典氏が、「戦争はむかし語りにあらずして真正面より迫りて来る」(楠本利夫)など10首の短歌を朗読しました。
新俳句人連盟事務局長の吉平たもつ氏が、「若者が春泥を越え兵になる」(自句)など24句の俳句を朗読しました。
日本民主主義文学会会長の田島一氏は「国民の声を無視する安倍政権の暴挙を決して許してはなりません」と語りました。同会幹事の風見梢太郎氏は「国民の反撃は大きな広がりを見せている。頑張りぬいて、憲法違反の法案を廃案に追い込みましょう」と訴えました。
足を止めて朗読を聞く人や、「頑張れ」と声をかける人もいました。
美術家訴え750人賛同
「『戦争法案』廃案を求める 美術家総行動」は14日、戦争法案の廃案と安倍政権の退陣を求めて訴えを発表しました。窪島誠一郎(「無言館」館主)、妹尾河童(舞台美術家)、司修(画家)、田島征三(絵本作家)、宮崎進(画家)の各氏らが訴えへの賛同を呼びかけ、750人が賛同を表明しています。
訴えは、美術家や美術を愛する人たちは、憲法9条を守り平和を求める一点で結集し、憲法違反の「戦争法案」の廃案と安倍自公政権の退陣を求めようと呼びかけています。
賛同者には、池田龍雄(画家)、中西夏之(現代美術家)、舟越桂(彫刻家)、宮本和郎(日本画家)、渡辺皓司(画家)ら著名な美術家各氏が名を連ねています。