2015年9月12日(土)
濁流 車も農機具も
茨城・常総 堤防決壊、甚大な被害
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記録的豪雨で茨城県内を流れる鬼怒川の堤防が決壊し、住宅地や農地に濁流が流れ込み、甚大な被害を被った常総市。堤防決壊から一夜明けた11日は久しぶりに日差しが降り注ぎました。市役所に近い場所でも多くの家屋や車が濁流にのみ込まれ、ドラム缶や古タイヤ、発泡スチロールなどのごみが一面に漂っていました。
鬼怒川と並行して流れる小貝川の堤防から1階部分が水没した自宅を眺めていた女性(61)は「とにかくお金と通帳を持って自力で脱出しました。いつになったら(自宅に)戻れるのか、家財道具は使えるのか。農機具も、収穫したばかりのコメも全部水に漬かってしまった」とぼうぜんと立ちつくしていました。
「つくば市の娘夫婦のところに身を寄せている」という男性(73)は「市役所の無線放送がよく聞こえなかった」と指摘。鬼怒川と小貝川を結ぶ堀の水門管理にも問題があったのではないかとの見方を示しました。
「市役所の近くに住んでいる」という男性(72)は、「水がたまっていて自宅には近づけない状態。家がどうなっているのか心配だ」と話しました。
(茨城県・栗田定一)