2015年9月10日(木)
派遣法改悪案を可決強行
参院本会議 「骨の髄まで企業保護」
小池副委員長が反対討論
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9日の参院本会議で、自民、公明両党は、8日の参院厚生労働委員会に続いて労働者派遣法改悪案の採決を強行・可決しました。日本共産党、民主党、維新の党、社民党、生活の党などが反対しました。与党は参院で施行日や主要条文を修正したにもかかわらず、法案が回付される衆院でも質疑はせず、11日の衆院本会議での可決・成立を狙っています。
日本共産党の小池晃副委員長は参院本会議での反対討論で「法案自体も審議経過も理不尽の極みというものだ。これほどあからさまに労働者の権利を踏みにじり、骨の髄まで企業側の要求に応える法案を、私はかつて見たことがない」と力を込めました。
改悪案の最大の問題点として「派遣は臨時的・一時的業務に限るとした大原則を保証する“業務ごとの期間制限”をなくし、派遣労働者を切れ目なく受け入れ可能としたことだ」と指摘。「いつでも、どこでも、いつまでも、派遣先企業が派遣労働者を使い続けることを可能にしている」と批判。小池氏は「派遣労働者の待遇を改善するものでもなければ、正社員との均等待遇を実現するものでもない」と強調しました。
「日経」などのアンケート調査で、派遣労働者の68%が「派遣社員の根本的な地位向上にならない」と反対していることをあげ、派遣労働者の切実な声を踏みにじる法案は廃案にすべきだと求めました。
期間制限違反の派遣労働者が正社員になる道が開かれる「みなし雇用制度」を骨抜きにする改悪案に対し、「労働者と国民への背信行為だ。派遣労働者保護法ではなく、派遣企業保護法だ」と強調しました。
自民、公明、維新3党が提出した「職務に応じた待遇確保法案」は賛成多数で可決・成立しました。日本共産党、民主党、社民党などは反対しました。(反対討論要旨)