2015年9月9日(水)
米上陸訓練 兵站初参加
自衛隊 戦争法案先取り加速
米国西海岸
米カリフォルニア州で実施中の大規模強襲上陸訓練「ドーン・ブリッツ」(夜明けの電撃戦)に、自衛隊が初めて兵站(へいたん)=「後方支援」部隊を参加させ、戦争法案を先取りした訓練を本格化させています。6日には海から弾薬・物資などの補給品を陸揚げする訓練を、7日には前線からの傷病者の後送や治療など実際の戦闘を想定した「後方支援」の訓練が実施されました。
日本側からは、陸上自衛隊の西部方面後方支援隊(佐賀県・目達原駐屯地)の約30人や西部方面普通科連隊(長崎県・相浦駐屯地)の約200人を含む陸海空の3自衛隊から約1100人が参加しています。
戦争法案は、他国軍への弾薬提供や武器輸送などの兵站の内容や活動範囲を大幅に拡大します。日本側は「離島防衛」を名目にした日米訓練と発表していますが、米側は「グローバル(地球規模)な危機対処」のための多国間訓練と位置づけており、米軍が主導する有志連合型の戦争への参加をにらんだものです。
自衛隊の「ドーン・ブリッツ」への参加は2013年6月以来、2回目。前回に引き続き、米軍オスプレイが海自ヘリ空母「ひゅうが」に着艦する訓練も実施しましたが、今回は負傷者を搬送するより実戦的なシナリオになっています。訓練には日米のほか、メキシコ、ニュージーランドが参加しています。