2015年9月8日(火)
統幕文書 防衛省、きょう報告へ
鴻池委員長“省内にはない”
防衛省は7日、戦争法案を審議する参院安保法制特別委員会の鴻池祥肇委員長(自民)に、河野克俊統合幕僚長と米軍幹部らとの会談記録問題に関する調査結果を報告しました。鴻池委員長は国会内で報告を受けた後、「あの資料は防衛省の中にないということだ」と記者団に語り、防衛省が内部文書の存在を否定したことを明らかにしました。鴻池委員長は、8日の理事会で同省から正式に報告されるとの見通しを示しました。
同日午後に開かれた報告の場には、防衛省の黒江哲郎防衛政策局長のほか、世耕弘成内閣官房副長官や、石井準一、佐藤正久の自民党委員会理事らが同席。今後の委員会運営についても議論したとみられます。
内部文書は、河野統幕長が昨年12月の米軍幹部らとの会談で、戦争法案の成立時期について「夏まで」と約束していたもの。2日の同委員会で日本共産党の仁比聡平議員が暴露しました。
4日の委員会で中谷元・防衛相は「相手方との信頼関係にも関わる」と米国の意向をうかがう姿勢も示唆して文書の確認を避け続け、鴻池氏が7日までに存否を報告するよう指示していました。