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2015年9月8日(火)

きょうの潮流

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 自分の事業をだれにどの時点で継がせるのか。大なり小なりどの事業者にも一大難題です▼家業を継いだきっかけは何か。継ぐ側、継がせたい側が本音でトークした中小商工業の交流・研究集会の事業継承分科会にヒントがありました。京都市の中京民商青年部長の馬場雅規さんは、鰻(うなぎ)の蒲(かば)焼きが売りの「馬場商店」4代目です。ケーキ屋の店長をしていた30歳の時、母親からの電話がきっかけでした▼「相談があるの。お父さんあまり体よくないし、私もひざが痛くて…。やめて来(き)ーへん?」。一時帰省すると、やつれた様子の両親がいました。ケーキ屋をやめて家業を継ぐことに。「あれから12年、親はいまだに一緒にやっている」と笑いをとって、こう結びました。「子どもって親の商売はすごいなと思いながら育った。継いでもいいと内心思っているはず。ウソでもいいから病気になることです」▼ならば、何を継ぐのか。継がせたいのか。京都で家紋を描く「伊藤紋匠」を先代から継いだ伊藤泰浩さんは、自分の理念、志を継いでほしいと断言します▼下京民商の会長をしている伊藤さんは、志について、その商売が世の中全体にどういう意味があるのかと言い換えてもいいと。消費税増税に負けてなるかとの思いもあります。土台に「平和でこそ商売繁盛の道」を信条に業者運動を続けてきた生き方が▼機会をとらえて胸の内を話すことを勧めます。「早ければ早いほどいい。年をとりすぎると技術の継承、体力に限界がありすぎますから」


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