2015年9月5日(土)
犯罪被害者支援充実を
生活困窮 山下氏が指摘
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日本共産党の山下芳生議員は3日の参院内閣委員会で、犯罪被害者が十分な経済的支援を受けられずに生活に困窮する実態を詳しく紹介し、政府に支援策の充実を求めました。
山下氏は、犯罪被害者等基本法(2004年)では被害者が平穏な生活を取り戻すまで支援を講じるよう求めていることを指摘し、「被害者への損害賠償金の支払い状況はどうなっているのか」とただしました。
内閣府の安田貴彦審議官は「把握してないない」と答弁しました。山下氏は、暴行を受け右半身まひとなり、裁判所が8500万円の損害賠償の判決を下したものの、結局1000万円しか支払われずに苦しんでいる男性の例を紹介。賠償金が支払われるまで国などが立て替える制度の創設を被害者が要望していることにふれ、早急に実態を把握し、対策をうつように求めました。
山下氏はまた、被害者支援策として「犯罪被害者給付金」制度があるものの不十分な給付額でしかなく、北海道弁護士会が新たな補償制度を求めていることも示しました。有村治子担当相は「さまざまな要望があることを承知している。経済的支援の充実を検討したい」と述べました。
犯罪被害者への施策が内閣府の所管から警察庁に移管されようとしている問題で、山下氏は、内閣府では各国の支援策を調査して貴重な報告もされてきたことにふれ、「こうしたことは警察庁でもできるのか」と質問。安田審議官は「警察庁でも同様の機能は果たされる」と答えました。