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2015年9月5日(土)

派遣法改悪案 与党が内容修正表明

欠陥法案を認める

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 参院厚生労働委員会で審議されている労働者派遣法改悪案について、3日の理事懇談会で自民党が、法案施行日を9月1日から30日に修正するとともに、根幹となる条文について修正したいと表明しました。法案に重大な問題があることを自ら認めるものであり、廃案にする以外にないことが浮き彫りとなっています。

 理事懇で自民党は、(1)派遣労働者の受け入れを継続する際の「過半数労働組合からの意見聴取」(2)派遣期間が切れる派遣労働者に対する「雇用安定措置」(3)違法派遣があれば、派遣先が労働者に労働契約を申し込んだとみなす「労働契約申し込みみなし制度」―について、「実効性を高めるために法案を修正したい」と表明しました。

 「過半数労働組合からの意見聴取」は、派遣可能期間を延長する際、使用者に義務付けるものです。しかし、労働組合が反対しても従う義務はなく、日本共産党など野党は「歯止めにもならない」と批判してきました。

 この批判を無視できなくなり、労働組合が反対した場合の措置について修正を加えるといいだしたものです。

 「雇用安定措置」は、派遣可能期間(3年)が切れる派遣労働者に対して、「派遣先への直接雇用の依頼」などを行うよう派遣会社に課すものです。

 安倍晋三首相は、これまで「正社員への道を開く」といってきましたが、野党側は「『依頼』であり断られたら終わりだ。直接雇用される保証はなく、実効性は乏しい」と批判してきました。この批判も無視できなくなったものです。

 施行日の9月30日への変更は、10月1日に「みなし制度」が発動される前に派遣法改悪案を通し、「みなし制度」をなきものにするためです。改悪案で派遣の期間制限を撤廃するため、違反が生じなくなるからです。安倍首相が「みなし制度が適用される混乱を避ける」という通り、直接雇用を逃れたい企業側に立ったもので、まったく道理のないものです。

 日本共産党は「法案内容にかかわる修正まで提案したのは、法案に問題があることを示すもので、廃案にすべきだ」(小池晃参院議員)と主張しています。


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