2015年8月28日(金)
第三国も訓練参加か
米軍ヘリ墜落時 井上議員が指摘
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日本共産党の井上哲士議員は27日の参院外交防衛委員会で、沖縄県東沖での米軍ヘリ墜落時の日米特殊部隊による訓練に日米以外の第三国が参加していた可能性を指摘しました。外務省は「承知していない」としつつ、第三国の部隊による在日米軍基地・区域の使用が安保条約上、容認されるとの立場を明らかにしました。
井上氏は、オディエルノ米陸軍参謀総長が12日の会見で事故について、「いくつかの国との特殊作戦部隊の訓練中だった」と述べていることを指摘。13日付の在日米軍発表でも「訓練は…米国と太平洋地域の多くの国々の参加により行われるもの」と説明していることを示し、「どこの国が参加していたのか」とただしました。
岸田文雄外相は「第三国の軍人が参加したことは承知していない」と繰り返すだけで、米側に照会する姿勢すら示しませんでした。
井上氏は、第三国が訓練目的で在日米軍基地・区域を使用することは「安保条約上認められない」と歴代政府が答弁してきたことをあげ、このような多国間の訓練が認められるのかと迫りました。
外務省の冨田浩司北米局長は「米軍の活動への第三国人の参加は事案に即して判断する」と容認する姿勢を示しました。
井上氏は、新ガイドラインと戦争法案で第三国との協力の推進まであがっていることにふれ、「まさに歯止めがなくなる」と批判しました。
今後「研修」ではなく「訓練」として自衛隊が参加する可能性について、防衛省の真部朗人事教育局長は「将来的に排除されることではない」と述べ、特殊部隊間の連携をさらに強化していく考えを示しました。