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2015年8月25日(火)

きょうの潮流

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 東京・豊島区の新文芸坐で戦後70年の特集上映が行われています。今井正監督の「ひめゆりの塔」(1953年、東映)が上映された23日は、女学生を演じた女優・香川京子さんがトークしました▼撮影中のエピソード、「伝えなきゃ」という使命感、ひめゆり学徒隊の卒業式(79年)にTVリポーターとして参加したこと。再び戦争の時代が来ようとしていることに「若い人を犠牲にしないで」と抗議します▼この映画は当初、大映で撮るはずが占領軍の横やりで中止に。「朝鮮戦争がはじまって、戦争を扱った映画は当分製作を見合わせろ、ということ」だったと今井監督は振り返っています(『今井正の映画人生』)▼50年当時、各職場ではレッドパージの嵐が吹き荒れていました。東宝争議で会社を追われた山本薩夫、亀井文夫監督たちは、自分たちで映画をつくろうと独立プロを設立します▼社名は新星映画社。第1作はフリーになっていた今井監督が前進座と組んだ「どっこい生きてる」。失業者が一家離散を乗り越え、歩み出す姿に自分たちの志を重ねました。題をつけたのは伊藤武郎社長。画面に文字が映し出された時、「涙が出て何にも見えなくなってしまった」と回想しています▼独立プロの作品に積極的に出演した香川さんは、「世の中にはこんなに苦しんでいる人たちがいると教えられた」と。29日から、彼らの軌跡を追う映画「薩チャン正ちゃん〜戦後民主的独立プロ奮闘記」が公開されます。先人たちの努力に学びたい。


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