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2015年8月23日(日)

きょうの潮流

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 「安全保障関連法案に反対する学者の会」が6月発表した戦争法案反対のアピールへの学者・研究者の賛同者は1万3300人を超えました▼学者61人が呼びかけ人となってアピールを発表して2カ月余。日ごと、数日ごとに集計される賛同者リストには多彩な分野の学者・研究者の名前が並びます。ノーベル物理学賞受賞者で京都大学名誉教授の益川敏英さんは呼びかけ人の一人▼学者150人の記者会見で「安倍さんに辞めてもらうまでたたかい続ける」と訴えました。近著『科学者は戦争で何をしたか』では、随所で恩師の故・坂田昌一氏に触れ、素粒子物理学の発展とともに平和運動に尽力した氏の教えを引き継ぐ強い意志が込められています▼人の縁の尊さを思います。「科学者は科学者として学問を愛するより以前に、まず人間として人類を愛さなければならない」という氏の書を研究室の壁に掛けている益川さん。見るたびに胸に刻み「生活者の目線だけは失うまいと心がけています」といいます▼氏の次の言葉も紹介しています。「科学者には現象の背後に潜む本質を見抜く英知がなければならない」。益川さんは、その「英知」について「自分の子どもや孫が将来どんな世界に住むことになるのか、責任を持って考えることから始まるのではないでしょうか」と▼憲法9条の非戦の誓いの深さに「涙が出そうになります」という益川さん。安倍政権の暴走に危機感を募らせ、「この国の未来を考えれば今が正念場」と書きます。


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