2015年8月23日(日)
福島第1 今月3人目の死者
機材運搬後に意識失う
東京電力福島第1原発で21日、関連企業の作業員が機材を運搬後に意識を失い、病院に救急車で運ばれましたが、死亡しました。東電が22日、明らかにしました。作業との因果関係については、労働基準監督署に一報しているため、同社として言及は差し控えたいとしています。
同原発での作業員の死亡は、今月に入って3人目です。震災後、事故収束作業に当たる作業員の死亡は計12人(うち作業事故による直接の死亡は3人)。
東電によると、死亡したのは60代男性。21日午後1時10分ごろ、1号機タービン建屋の搬入口付近で作業員が意識を失ったという連絡が緊急時対策本部に入りました。現場に行った救急医療室の医師が、緊急搬送の必要があると判断して救急車を要請。同2時4分、いわき市立総合磐城共立病院に向けて出発しました。
元請け企業から東電に22日午前に入った連絡によると、作業員は21日午後3時47分に死亡が確認されました。外傷はなく、死因は内因性の疾病とみられ、熱中症ではなかったといいます。
作業員は、意識を失う前、1〜4号機タービン建屋にたまっている放射能汚染水の上に浮いている油を回収する作業で、機材を運搬していました。
同原発では今月1日、帰宅途中に体調不良を訴えた男性作業員が死亡。8日には、バキュームカーを清掃していた作業員が、タンクのふたに頭を挟まれて死亡する作業災害が起こったばかりです。