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2015年8月21日(金)

間接雇用を常態化

派遣法改悪案 参院委 参考人が批判

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(写真)質問する小池晃議員=20日、参院厚労委

 参院厚生労働委員会は20日、労働者派遣法改悪案の参考人質疑を行いました。

 連合の安永貴夫副事務局長は、「企業にとって安くて使い勝手のよい派遣労働を拡大させ、雇用に重大な悪影響を与える。反対だ」と表明しました。派遣労働は臨時的・一時的業務に限るとした原則と、均等待遇の二つを満たしていないと指摘。低処遇を放置したまま常態的な間接雇用法制を実質的に導入するものだと批判しました。

 全国コミュニティ・ユニオン連合会の関口達矢事務局長は、派遣ネットワークの調査で、突然雇い止めされた経験のある派遣労働者は31%に達すると紹介。しかし改悪案では、期間の定めなく派遣を受け入れるようにしており、「常用代替防止」の原則と矛盾すると指摘し、正社員が派遣に置き換わる懸念があると語りました。

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(写真)意見陳述する参考人の各氏=20日、参院厚労委

 一方、経団連の高橋弘行労働政策本部長は、労働組合への意見聴取だけでは派遣拡大の歯止めにならないとの批判について、根拠も示さず「反対意見を押し切って受け入れ続けることはほとんどない」と言い訳に終始しました。

 日本共産党の小池晃議員は、労働組合への意見聴取だけで派遣拡大の歯止めになるかと質問しました。安永氏は、「労使紛争を抱えていたり、労働組合を相手にしない経営側も多く、労使の意見が対立することはある」とのべ、歯止めにならないと指摘しました。

 小池氏は、専門業務をなくしてどんな業務でも派遣できる改悪案について、労働政策審議会では労使ともに専門業務の廃止を主張しなかったと指摘。同審議会の労働需給制度部会長を務めた東洋大学の鎌田耕一教授は、「議論の途中から業務区分をなくす方向で使用者側の意見はまとまっていったのではないか」とごまかしました。安永氏は、使用者側も26業務の撤廃は短絡的で慎重な議論を求めていたと強調しました。

 小池氏は、違法派遣があれば労働契約を申し込んだとみなして直接雇用させる制度が、改悪案によって骨抜きされる問題を質問。関口氏は、「みなし制度を使って、安定した雇用で働きたいという希望をもつ派遣労働者は多い」と語りました。


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