2015年8月19日(水)
東芝粉飾主導の3社長
役員報酬 1億円超
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東芝の粉飾決算を主導し、7月に役員を辞任した歴代3社長が全員1億円を超える役員報酬を得ていたことが本紙の調べでわかりました。利益を水増しし、社会をあざむいてきた会社のトップが高額報酬を受け取ってきた責任は重大です。
西田厚聰(あつとし)氏は2005年6月〜09年6月に社長、09年6月〜14年6月に会長、14年6月〜15年7月に相談役を務めました。09年度から、直近の有価証券報告書が発表されている13年度までの5年間、毎年1億円を超える役員報酬を受け取っていました。粉飾が判明したため14年度の決算はまだ発表されていません。
西田氏の後任、佐々木則夫氏は09年6月〜13年6月に社長、13年6月〜15年7月に副会長を歴任。11年度から3年間、1億円以上の役員報酬をもらっていました。
佐々木氏の後任として13年6月に社長に就いた田中久雄氏は13年度に1億1100万円の報酬を得ました。
東芝の新取締役
社外、過半数に 室町氏は社長専任
東芝は18日、粉飾決算問題による旧経営陣の退任を受け、9月下旬に発足予定の新経営体制を発表しました。室町正志会長兼社長(65)が社長専任となります。会長は空席とし、取締役会議長には社外取締役の伊丹敬之東京理科大教授(70)が就きます。
現在4人の社外取締役については、伊丹氏以外の3人が退任。新たに6人を迎えて7人に増やし、取締役全体の過半数となります。
新しく社外取締役に就任するのは三菱ケミカルホールディングス会長で経済同友会代表幹事の小林喜光氏(68)、資生堂の前田新造相談役(68)、アサヒグループホールディングスの池田弘一相談役(75)の企業トップ経験者3人。このほか、法律や会計の専門家として、元最高裁判事の古田佑紀弁護士(73)、証券取引等監視委員会の元委員で公認会計士の野田晃子氏(76)ら3人です。