2015年8月19日(水)
派遣賃金 年50万減
小池氏 「均等待遇の実現を」
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日本共産党の小池晃議員は18日の参院厚生労働委員会で、派遣労働者の賃金が低下していると告発し、派遣先正社員との均等待遇の実現を求めました。
派遣労働ネットワークのアンケート調査によると、派遣労働者の時給は全国平均で2001年の1465円から13年に1179円へと286円、約20%も低下しています。小池氏は「年間50万円を超すダウンだ。もともと低い上に異常な賃金低下で生活が成り立たない」と指摘しました。
小池氏は、ドイツでは期間の定めのない雇用が基本で、自動車メーカー・フォルクスワーゲン社では「派遣労働憲章」を結んでいることを紹介。「均等待遇を明記し、派遣期間9カ月までに正社員と同一賃金にするだけの派遣料金の支払いを約束している。日本でも派遣先企業の責任で、同一賃金を保障する派遣料金を支払わせる仕組みが必要だ」と求めました。
塩崎恭久厚労相は、「国が法律で決めるのは難しい。民民の話し合いで決まるのではないか」と答弁、国の責任に背を向けました。
小池氏は国の姿勢が問われているとして、法務局・登記所の業務が人件費を無視した「市場化テスト」導入で、民事法務協会から派遣会社のテンプスタッフなどに置き換えられ、労働者は3カ月単位の有期雇用となり、賃金は月23〜24万円程度から15万円以下へと大幅ダウンしていると告発し、許されないと追及しました。
塩崎氏は「個別の案件について答えを控える」と答弁。小池氏は「国の仕事でこういうことをやっていたら、企業を指導することなどできない」と批判しました。
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