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2015年8月19日(水)

自衛隊内部文書 徹底解明を

共産党、安保優先の危険追及

きょう戦争法案審議再開

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 防衛省は18日に開かれた参院安保法制特別委員会の理事懇談会で、日本共産党の小池晃議員が11日の委員会で暴露した統合幕僚監部の内部文書を提出し、作成経過について説明しました。戦争法案が成立していない段階から、自衛隊が詳細な部隊運用を検討していたことを、国会に対して正式に認めたもの。安倍晋三首相や中谷元・防衛相の責任とともに、国会を無視した「軍部の独走」に等しい振る舞いが問われてきます。


防衛省が国会に提出

 文書は「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)及び平和安全法制関連法案について」と題する約50ページのもの。文書には「ガイドラインについては…既存の現行法制で実施可能なものと、平和安全法制関連法案の成立を待つ必要があるものがあり」などと、戦争法案がガイドラインを実行するための法案であり、憲法を日米同盟に従属させる危険な本質があからさまに記されています。

 理事懇の席上、防衛省の黒江哲郎防衛政策局長は、5月の法案の閣議決定後に中谷防衛相から検討を指示されたことを認めつつ、「課題の整理であり、法案成立を先取りするものではない」「秘密にあたるものではないが、流出したことは遺憾だ」などと釈明しました。

 これに対して、日本共産党の井上哲士議員は「国会を無視したものだ。中身については今後の質疑で追及していく」と厳しく指摘しました。他の野党からも「法律が通っていない、違憲の疑いがあるような状況で、こういった検討をしていること自体が問題だ」(民主党)、「順番が前後している」(維新の党)などの批判が相次ぎました。

 法律に基づき権力を行使するという法治主義に反し、文民が軍・制服組をコントロールする文民統制の観点からも極めて深刻な事態です。徹底解明なしに法案の審議を進めることは許されない重大局面です。

 理事懇と並行して開かれた、自民、民主両党の参院国対委員長会談で、民主党は「文民統制の観点からも由々しき問題だ」として、参院の予算委員会でも集中審議を行うよう要求。自民党は前向きに検討すると応じました。

 参院安保法制特別委員会は、内部文書をめぐる紛糾・散会(11日)で積み残しとなった質疑を19日午前に行い、中谷防衛相がこの件に関して説明することになりました。また、同日午後に新たに一般審議を行うことが決まりました。


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