2015年8月18日(火)
憲法を日米同盟に従属させる
統幕内部文書が示す大問題
山下書記局長が会見
日本共産党の山下芳生書記局長は17日の記者会見で、参院安保法制特別委員会(11日)で小池晃議員が暴露した統合幕僚監部の内部文書「『日米防衛協力のための指針』(ガイドライン)及び平和安全法制関連法案について」に関して、「極めて重大な内容をはらんだ文書です」と批判し、四つの大問題を指摘しました。
一つは、ガイドラインが上位にあって、その実効性確保のために戦争法案が必要であることが、赤裸々に述べられている点です。
内部文書は「ガイドラインの記載内容については、既存の現行法制で実施可能なものと、平和安全法制関連法案の成立を待つ必要があるものがあり、ガイドラインの中では、これらが区別されることなく記載されています」と記しています。山下氏は、「憲法を日米同盟に従属させるものという本質が明らかになった」と述べました。
二つ目に、日米共同の司令部を設置し、日米共同の作戦計画のもとに自衛隊をおいて活動させることが述べられている点です。
文書は、「平時から利用可能な常設の同盟調整メカニズム」「軍軍間の調整所」を明記しています。山下氏は「自衛隊が自ら『軍』と位置づけていること自体問題ですが、ガイドラインにも書いていないことが堂々と述べられています」と指摘しました。
三つ目は、南スーダンに派遣している国連平和維持活動(UNMISS)についても、「駆けつけ警護」や「武器使用の権限」の拡大が「UNMISS派遣施設隊の業務に追加される」と記し、法案を先取りしていることです。
そして、四つ目に、平和安全法制が8月に「成立」、来年2月に「施行」と「日程表」に表記され、ここでも国会を無視していることです。山下氏は、「戦前の『軍部の独走』と同じ事態が起こっています」と批判しました。