2015年8月18日(火)
GDP3期ぶり減
4〜6月期 消費と輸出がマイナス
内閣府が17日に発表した2015年4〜6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0・4%減と3四半期ぶりにマイナスに転落しました。この伸びが1年間続いた場合の年率に換算すると1・6%の減少でした。大企業を優遇し国民の所得を実質的に奪ってきた「アベノミクス」(安倍晋三政権の経済政策)が国民経済の土台を破壊していることが改めて示されました。
実質GDPの主な内訳を見ると、GDPの約6割を占める個人消費が前期比0・8%の減少でした。個人消費がマイナスになったのは、消費税増税直後の昨年4〜6月以来です。実質の雇用者報酬が0・2%減になるなど、物価が上昇する中、実質賃金が連続的に減少し生活苦が広がっていることが背景になっています。
頼みとする輸出は、中国経済の予想を超えた減速などによって4・4%減少。6四半期ぶりのマイナスとなりました。経済成長の推進役である民間設備投資も0・1%減となりました。大企業の収益拡大が設備投資に結びついていません。
物価の影響を反映した名目GDPは前期比0・02%増、年率換算で0・1%増でした。