2015年8月10日(月)
被爆者団体代表、首相と面談
戦争法案の撤回迫る
長崎の五つの被爆者団体の代表は9日、長崎市内で行われた安倍晋三首相との面談の席上、「われわれは安保法制について何回も撤回を求めてきた」と発言し、戦争法案の撤回を厳しく迫りました。
長崎県被爆者手帳友の会の井原東洋一会長は「安保法制は憲法違反だ。法的安定性を無視した首相補佐官の発言は許せない」と厳しい口調で批判しました。
井原さんは住民と自治体の意向を無視して川内原発(鹿児島県)の再稼働強行を強引にすすめる国に対して「私たちは不信感を募らせています。放射線の汚染水の垂れ流しの現状を知っています。福島県の被爆者と連帯し、原発再稼働には絶対反対です」と訴えました。
長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)の谷口稜曄会長をはじめとする被爆者団体が共同して提出した要望書では「安保政策や憲法九条、テロの増大や戦闘への懸念等々も含めて、日本は、それで国の内外の安全と平和に貢献できているのか疑念がわくばかりです」と表明。「私たち被爆者は高齢化し、残された生存の時間はあとわずか。どうか核兵器廃絶等、被爆者の願いを受け止めてください」「核なき平和な世界で安心生活!その実現は、世界の人々の願いです」としています。
首相は被爆者の痛烈な訴えにまともに答えようとしませんでした。