2015年8月7日(金)
「安倍政権許さない集会」中止に 兵庫・姫路
市長が謝罪の意向
兵庫県姫路市で、西播地域労働組合総連合が呼びかけた実行委員会主催の「駅前文化祭」が市の会場使用取り消しで中止させられ、大問題になっています。石見利勝姫路市長は5日、労働組合に謝罪する意向を示しました。
「安倍政権NO! 首相官邸包囲」行動に呼応しようと「駅前文化祭」が7月24日、午後5時から8時の予定でJR姫路駅北側のにぎわい広場で開かれました。開始間もなく、姫路市から管理委託を受けた業者が「電源を切る」と脅しながら、舞台上の「アベ政治を許さない」ポスターの撤去や同文のビラ配布中止を要求しました。やむを得ず受け入れ、参加者全員でビラを掲げるパフォーマンスも中止しました。演目や内容も許可条件に反しているとして、再三介入を受けましたが、各団体の表現の問題として拒否しました。
「使用許可が取り消された」と通告されたのは、開演から約1時間半が経過した、民族歌舞団「花こま」による三線と面踊りの上演中。理由をただすと、許可証の「(1)公の秩序を乱し、又は善良な風俗を害するおそれがあると認める場合」を囲み、示しました。
実行委員会側は混乱を避けるため、中止を受け入れ、舞台上で経過を報告しました。観客は「戦前の弁士中止と同じ」と抗議し、駆けつけた市職員にも説明を求めました。西播労連の出田馨事務局長は「中止させられたのは悔しくて仕方がない。まさに言論統制を姫路市がしようとしている。憲法上からも重大な問題で、正面から問うつもりです」と話しています。
市駅前周辺整備室の中坪義明参事は「取り消しはしていない。申請と違うことは注意するよう業者に伝えた」と話しています。