2015年8月6日(木)
男女賃金格差解消を
田村氏 基金への指導求める
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日本共産党の田村智子議員は4日、参院内閣委員会で行われた「女性活躍推進」法案審議で、男女間の賃金格差解消こそ急務だと主張しました。
田村氏は、社会保険診療報酬支払基金の事例を紹介しました。同基金は、労働者数や就業年限に男女の差異はありません。しかし、労働組合の調査で、給与が低い等級の女性割合がきわめて高いことがわかりました。
田村氏は、法案では、企業に管理職の女性比率、就業年限の男女の差異を把握するよう求めているものの、「これでは、働き始めてすぐに始まる男女賃金格差の実態はみえない」と指摘し、賃金格差そのものの把握を強く求めました。
また、基金では、給与等級が3等級までは「転勤の有無」は関係ないのに、管理職である2等級は、ほぼ全員が転勤経験者です。基金の業務は、診療報酬の審査・支払いで、地域による業務内容の違いはありません。
田村氏は、18年間3等級にとどめ置かれた女性労働者が、速やかな2等級への昇給を求めている事例を紹介しました。兵庫労働局長が紛争調整委員会での調停を決めましたが、基金は「違法行為はない」とこれすら拒否しています。田村氏は、転勤を昇給の要件とする合理的理由が説明できなければ間接差別にあたるとして、基金への厳しい指導を求めました。
厚生労働省の橋本岳政務官は「企業に資料の提出を求め、合理性のない場合には法違反として厳正指導を行う」と答弁しました。