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2015年7月25日(土)

イラン核合意

“開発の道断ち安全に”

米国務長官 上院公聴会で野党と応酬

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 【ワシントン=島田峰隆】ケリー米国務長官は23日、上院外交委員会の公聴会で、このほどまとまった欧米など6カ国とイランの核協議の最終合意について証言し、反発する共和党議員らと激しい応酬を繰り広げました。ケリー氏は「合意はイランの核開発の道を断ち、米国や同盟国をより安全にする」と述べ、合意に懐疑的な議会に理解と支持を求めました。


 オバマ政権は最終合意を議会に送り、議会は20日から、合意を承認するかどうか60日間にわたる審査を始めています。23日の公聴会ではルー財務長官、モニツ・エネルギー長官も証言しました。

 ケリー氏は、最終合意のもとでイランの持つ濃縮ウランが98%取り除かれ、少なくとも15年間は核開発が縮小されることなどを説明。「合意は他に議論されたいかなる代替案よりも、より強力かつ包括的で、長続きする手段によってイランの核開発を制限する」「議会の支持に値する」と強調しました。

 また「他の交渉国に背を向ければ米国は孤立する」「問題を平和的手段で解決する最良の機会を無駄にする」と指摘。「成果は制裁や軍事行動だけでは保証されない」とも述べました。

 合意を認めない立場を示している野党共和党の議員は、制裁解除などでイランを利する合意だと主張。「米国の安全保障を弱め、世界をより危険にする」(ルビオ上院議員)、「イランに欺かれている」(リッシュ議員)などと反発しました。

 これに対し与党民主党のボクサー議員は、最終合意を国連安全保障理事会が全会一致で承認したことを指摘。「米国が欺かれているのなら、世界全体も欺かれている」と反論するなど、激しいやりとりが続きました。

 オバマ大統領は、議会が合意を承認せず妨害する法案を通しても、拒否権を行使する方針です。共和党のベイナー下院議長は22日、「合意を止めるためなら何でもする」と発言。民主党の一部にも合意に反発する議員がいます。

 公聴会に先立って、ケリー氏ら政権幹部は22日、上院議員を集めて合意について説明会を開きました。米メディアによると、合意に反対するイスラエルは、米議会が合意を拒否するよう議員へ働きかけを強めています。


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