2015年7月24日(金)
人文系学部など廃止・縮小方針
学術会議が批判声明
日本の学者・科学者を内外に代表する機関である日本学術会議は23日、大西隆会長らが会見し、文部科学相が6月に国立大学に求めた人文・社会科学系学部・大学院の廃止・縮小の通知を批判する幹事会声明を発表しました。
声明は、社会的な課題に応えるには、自然科学と人文・社会科学が連携し総合的な知を形成する必要があると指摘。▽大学が社会の要請に応える上で、具体的な成果をはかりやすい要請もあれば、長期的な視野で創造性の基盤を養うという役割への要請もある▽「グローバル人材」とは単に国際的競争力をもつというだけでなく、文化的多様性を尊重し世界の人々とまじわり貢献できる人材でなければならない▽文化・歴史の理解に基づいた判断力、批判的思考力の重要性―などを強調。
人文・社会科学の軽視は、社会の知的豊かさを支える大学の役割を失わせかねず、大学教育全体を底の浅いものにしかねないと批判しています。