2015年7月10日(金)
震災廃棄物 分別で処理費激減
市田氏が参考人質疑
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日本共産党の市田忠義参院議員は7日、災害対策基本法の改定案を審議する環境委員会の参考人質疑で、東日本大震災による震災廃棄物処理、国の財政支援について質問しました。参考人は阿部秀保・宮城県東松島市長と佐々木五郎・公益社団法人全国都市清掃会議専務理事。
市田氏は、宮城県内の沿岸市町村では災害廃棄物の処理を大手ゼネコンに丸投げしたことから1トン当たりで平均3万9000円、最大で7万2000円も処理コストがかかっていると指摘。一方、地元建設業者と協力して災害廃棄物を分別収集・分別仮置きして98%を再生させた東松島市では、処理コストが1万7000円で済んだと述べ、「これだけの差について、どんな感想をお持ちか」と質問しました。
阿部氏は「(2003年に起きた宮城県北部地震などで得た)経験によるものが一番」だと述べ、コスト削減に対してノウハウが生きたことを強調しました。
市田氏は、都道府県を越えた広域的な廃棄物処理体制や処理施設整備などに関し、「国が主導し、技術的助言と財政支援がどうしても必要だ」と強調しました。