2015年7月8日(水)
中国・盧溝橋事件から78年
抗日戦争記念館で式典
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【北京=小林拓也】日本の中国への全面侵略戦争のきっかけとなった盧溝橋事件(1937年7月)から78年となった7日、事件現場となった北京市郊外の盧溝橋近くにある中国人民抗日戦争記念館で、中国の反ファシズム戦争勝利70年を記念した「偉大な勝利、歴史への貢献」と題する大型展示の開幕式が行われました。式典には、市民や学生、日中戦争をたたかった元兵士の代表ら約1000人が参加。日本の侵略で犠牲となった人々に黙とうをしました。
展示の開幕を宣言した劉雲山・中国共産党政治局常務委員は「78年前の今日、日本軍国主義が盧溝橋事件を引き起こし、中国への全面的侵略を開始した」と指摘。中国人民は各地で立ち上がり、「世界反ファシズム戦争の勝利に大きな貢献をした」と強調しました。
中国政府・党は、7日を皮切りに、「抗日戦争・反ファシズム戦争勝利70周年」を記念するさまざまな行事を行う予定。9月3日に天安門前で閲兵式を含む大規模な記念大会を開き、習近平国家主席が重要演説をします。9月18日の柳条湖事件(1931年)、12月13日の南京大虐殺(1937年)を記念する日にも国家レベルの式典を開きます。
7日付の中国共産党機関紙・人民日報(海外版)は評論員論文で、盧溝橋事件から78年に触れ、安倍晋三首相の歴史認識などを念頭に「歴史修正主義の思想が世界各地にいまだ残り、猛威を振るっており、高度に警戒しなければならない」と警告しました。