2015年7月1日(水)
新国立競技場総工費2520億円
開閉式屋根含まれず
田村智子議員に文科相答弁
|
下村博文文部科学相は30日の参院文教科学委員会で、同氏が29日に示した新国立競技場の総工費2520億円には、2020年の東京五輪後に設置を先送りした開閉式屋根の工事費が含まれていないことを明らかにしました。下村氏は、開閉式屋根の工事費について「100億円と聞いている」と語りました。
日本共産党の田村智子議員への答弁。
総工費2520億円は当初予定額を約900億円も上回るものでしたが、さらに建設費用が増えることになります。
下村氏は同委員会での民主党・森本真治議員の質問に対し、現行デザインにこだわる理由について「わが国のオリンピック招致のセールスポイントだった」などと発言。増額した工事費用のねん出方法について、スポーツ振興くじ(toto)の売り上げ増のための法改正などを含めて検討する考えを示しました。
田村氏は、開閉式屋根が100億円で収まるのかどうか疑問を示したうえで「オリンピックの成功で一番大切なのは、国民の支持がしっかりと得られることだ。無理なデザインに執着すれば、オリンピックに対する国民の信頼や支持を失いかねない」と指摘。新国立競技場建設問題について、同委員会で早期に審議するよう求めました。