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2015年6月27日(土)

きょうの潮流

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 沖縄ジャーナリズムと呼ばれてきたものがあります。基地問題や米軍犯罪のニュースの扱いについて、本土と沖縄のメディアの間に落差があることを指していう場合が多い▼沖縄国際大に米軍ヘリが落ちたときの報道を当時の関係者が振り返っています。本土メディアは第一報にわずかなスペースしか割かなかった。大多数の国民もその事故を知らないか、テレビのテロップで情報に接しても交通事故程度の認識しか持てなかった―▼この事件の議論の違いに注目した研究者もいます。「本土の大部分は『国家主権の問題』として議論された。沖縄では『人権や住民の命への侵害の問題』として論じられた」と▼悲惨な沖縄戦を体験し、戦後も虐げられてきた沖縄には住民の運動の中からつくられていった「抵抗のジャーナリズム」があります。平和を守り、人権を回復し、自治を確立したい。県民の思いの代弁者としての役割です▼「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」。安倍首相に近い自民党の若手議員による勉強会で講師役の作家が口にしました。新基地建設を強行する政権に批判的な地元紙を敵視し、「沖縄のどこかの島でも中国に取られてしまえば目を覚ますはずだ」とも▼沖縄の心と、それを伝えるメディアへの無理解と侮辱。会合では安保法案を批判する報道を懲らしめるには広告料収入をなくせばいい、経団連に働きかけてという声まで。言論・表現にたいする攻撃は戦争の始まり。梅雨空を覆う不穏な空気を払いのけねば。


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