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2015年6月24日(水)

科学・技術の軍事化に警鐘

研究者らの交流集会で発言相次ぐ

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(写真)国立試験研究機関で働く人たちの全国交流集会=23日、茨城県つくば市

 国立試験研究機関で働く人たちが23日、茨城県つくば市内で、「これでいいのか? 日本の科学技術政策」をテーマに全国交流集会を開きました。研究者ら約100人が参加し、安倍自公政権が「戦争法案」の成立を強行しようとしているなか、「本格的な軍事研究にわれわれも動員される可能性がある」「戦争をやらない国づくりを」などの発言が相次ぎました。

 講演した井原聡・東北大学名誉教授は、日本の科学技術政策の流れと科学技術基本計画の問題点を解明しました。安倍政権が進める「科学技術イノベーション」が政・官・財の鉄のトライアングルによって日本の科学・技術研究を産業競争力強化につなげようとするものだと指摘。同時に、防衛省が個々の研究者をどう取り込もうとしているかを具体的に紹介し、学術研究体制の軍事化が進んでいる危険性に警鐘を鳴らしました。

 国公労連の笠松鉄兵書記次長が、安倍政権の「海外で戦争する国づくり」は、研究者の生活や労働条件、研究に直結する課題だとして、阻止する取り組みの重要性を訴えました。

 任期制職員の雇い止めの懸念など若手研究者の不安定雇用、運営費交付金が減り続けるもとでの現場の疲弊なども話し合いました。

 集会では、つくばの24研究機関の職員を対象に行ったアンケート結果が公表されました。防衛省や米国防総省の資金提供による研究・開発の是非について、「進めるべきではない」が64%、「進めるべき」は36%でした。「進めるべき」と回答した人のなかには、研究資金が減少している現状や地雷除去技術などの必要性をあげて消極的に認めるといった意見も目立ちました。アンケート結果について井原さんは「『進めるべき』の理由をみると、十分変わる余地があります。国会会期が延長されたので、どんどん宣伝して状況を変えたい」と話しています。


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