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2015年6月24日(水)

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消費税10%で年金もらえる?

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 「消費税率が10%になったら年金がもらえる。背に腹は代えられない」と増税に期待する声を聞きました。どう考えたらいいのでしょうか。 (東京都・男性)


増税と切り離し制度改善を

 公的年金の受給資格を得るのに必要な加入期間は、現在25年です。25年に満たなければ1円も受けとれません。日本共産党は、長すぎる受給資格期間が年金制度への不信を広げていると指摘し、消費税増税と関係なく、直ちに10年に短縮するよう求めてきました。

 民主・自民・公明3党などが消費税増税法と一括で2012年8月に成立させた「年金機能強化法」には、受給資格期間を10年に短縮するという項目があります。いま無年金の高齢者も10年の資格期間を満たしていれば、年金を受け取れるようになります。しかし施行日は“消費税率が10%に上がったとき”と規定されました。

 消費税増税をのませるために、年金制度の改善を“人質”にとるやり方です。

 実際に、安倍晋三政権は、10%への消費税増税を15年10月から17年4月に延期したのに合わせ、受給資格期間の短縮も延期してしまいました。「暮らしていけないと悲鳴をあげる高齢者の苦しみを一顧だにしない冷酷な仕打ちだ」(全日本年金者組合)と批判の声が上がっています。

 そもそも、「社会保障のための消費税増税」という政府の宣伝はまやかしです。社会保障の「充実」に使うのは消費税増税分の2割以下。大半は、大企業減税や軍事費などに流用し、社会保障制度を全体として改悪しています。年金額を毎年切り下げており、支給開始年齢を68歳前後に先送りする議論も進めています。この路線の先に老後の安心はありません。

 (2015・6・24)


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