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2015年6月19日(金)

きょうの潮流

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 軍事の天才と評されたナポレオンは、当時としては革命的な一歩を踏み出したといわれます。軍隊化された正規の補給部隊をつくり、引き連れたのです▼イスラエルの軍事学者が主に欧州の戦史を兵站(へいたん)の観点から研究した『補給戦』に詳しい。それによれば、軍隊を動かし、食糧や弾薬を補給する兵站は戦いの勝敗を決してきた。「戦争のプロは兵站を語り、戦争の素人は戦略を語る」といわれるゆえんだと▼戦争を見れば見るほど、いかに管理と輸送に依存しているかがよく分かる。その兵站が軍事攻撃の格好の標的になることは「世界の常識であり、軍事の常識だ」。党首討論で共産党の志位委員長が迫りました▼安倍首相も兵站は「極めて重要」であると認めました。これまで自分たちで勝手につくった「後方支援」という造語でごまかしてきたものが、討論では「兵站」を連発。早くも化けの皮がはがれてきました▼首相は安全な場所で物資を渡すのが「常識」といいます。しかし戦闘と一体の兵站に安全な場所などあるはずがない。これまで戦闘に巻き込まれることは絶対にないと息巻いていたのに、「必ず戦闘に巻き込まれるわけではない」と、みずから変わってきているのですから▼武器を持った自衛隊が海外の戦地に赴き、戦争行為に加わる。いくら条件を付けて言い繕っても、命の危険が増すことは誰の目にも明らかです。どんどん崩されていく偽りの論拠。世論と論戦に追いつめられる戦争法案。彼らを支える兵站はありません。


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