2015年6月18日(木)
小中一貫で大規模化
施設基準 田村氏「弊害直視を」
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日本共産党の田村智子議員は16日の参院文教科学委員会で「小中一貫校」設置が学校の大規模化をもたらしていることにふれ、施設基準についてただしました。
文科省の小松親次郎初等中等教育局長は、「(小中一貫校は)原則は小学校、中学校それぞれの学習指導要領を準用した教育を行う。そのため前期課程は小学校、後期課程は中学校の設置基準を準用することになる」と答えました。下村博文文科相は「運動場の面積は、小学校、中学校の設置基準の面積を合計したものと当然想定している。施行通知や各種会議でていねいに周知する」と答弁しました。
田村氏は、文科省の検討会が「低学年児童が安心して運動や遊びができるように、低学年専用の運動場や広場を計画することが重要」と述べていることを指摘。下村氏は「安全性を備えた施設環境の確保に努める」と答弁しました。
田村氏は、2012年に東京都品川区で大規模化した一貫校において、いじめが原因と考えられた自殺事件が相次いだこと、教員が情報や問題意識を共有する日常的な会議も行われていなかったことが調査報告書で指摘されていたことを示し、大規模化が児童に与えた弊害を直視すべきだとただしました。
下村氏は、「過大規模校では生徒の個性や行動を把握しづらく、問題行動が発生しやすくなることが考えられる」と述べました。